私たちは、ときに“終わったはずの出来事”に、今なお心を揺さぶられることがあります。
頭では「もう過去」とわかっていても、ふとした瞬間に湧き上がる感情や、同じような状況で繰り返す反応──それは、まだ心のどこかに残る“記憶の重み”のせいかもしれません。
このページでは、そんなスピリチュアルペインの痛みをニュートラルな状態へと変容させていくためのワークをご紹介します。
感情の渦に巻き込まれることなく、過去の記憶と向き合い、魂のレベルで“癒し”を起こしていく方法です。
使うのは、「映画館のスクリーン」をイメージしたワーク。
安全な距離から、痛みの記憶をただの“映像”として眺めることで、あなたの無意識に刻まれていた反応パターンをゆるやかに書き換えていきます。
「癒し」は、必ずしも重く真剣なものとは限りません。
ときに、少しおかしな音や、軽やかなユーモアの感覚が、深い変容の扉を開く鍵になることもあるのです。
過去に振り回されず、“今ここ”に軽やかに立つあなたへ。
このワークが、その一歩になりますように。
痛みをニュートラルに変える時間
〜魂が癒される映画館ワーク〜
● ワークの目的
このワークでは、あなたの中に残っている「スピリチュアルペイン7つの症候群」に対応するような、ループし続ける痛みの記憶──たとえば、
- 見捨てられたように感じた体験
- 何をしてもダメだったという自己否定
- 理解されなかった孤独な感覚
- 繰り返し利用されたように感じる傷
そうした「過去の痛み」と向き合いながらも、感情の渦に巻き込まれず、安全な距離からイメージ上で処理していくことで、その記憶がもたらす“無意識の反応”をゆるやかにほどいていきます。
このプロセスは、「痛みを思い出す」ことが目的ではありません。
「魂の変容に向けて、その痛みと新しい関係を築く」ためのものです。
● ワークを始める前に
このワークを行う前に、まずあなた自身の中で
「今、そっと癒してあげたい記憶」をひとつ選んでみましょう。
それは、何度も思い出してしまう過去の体験かもしれませんし、
「どうしても手放せない思い」や「今も胸がザワつくような出来事」でもかまいません。
スピリチュアルペイン7つの症候群のうち、特に今感じやすいテーマに紐づく出来事でもOKです。
すぐに思い出せないときは、深呼吸をして、心に自然と浮かんできたものをそっと受け取ってみてください。
準備ができたら、次の「映画館ワーク」へ進んでいきましょう。
● ワークの流れ
これからあなたは、映画館の後ろの席に座っている自分を、さらに後方から見守る立場に立ちます。
あなたの痛みの記憶は、スクリーンに「白黒映像」として映し出されます。
今すでに、その出来事は“終わった後”の場面からスタートします。
そこから、古いVHSテープを巻き戻すように、白黒で逆再生していきます。
巻き戻しのシーンでは、映像がまるで逆再生されるような、ちょっと不思議でおかしな動きになります。
たとえば、昔のドタバタ映画のような、声が逆になって聞こえたり、人や物が不自然に戻るような映像です。
そんなイメージを助けるために、軽快でコミカルな音楽を流してみてもOK。
アニメの早送りのようなBGMや、スキップしたくなる軽い音がぴったりかもしれません。
音も映像も、少し滑稽なくらい逆戻り。動きも声もおかしな感じで、今までとは違った距離感で見えてくるはずです。
この巻き戻しを3回繰り返すことで、記憶の構造が再調整され、あなたの中の反応の仕方が変わっていきます。
● このワークのエネルギー的な意味
スピリチュアルペインは、
「コインの裏と表」のように、痛みの奥に変容の扉が隠されています。
天使と悪魔が共に眠るパンドラの箱──
その中にあった傷は、癒された瞬間、あなたの魂を進化へと導く“鍵”へと変わるのです。
白黒で巻き戻された記憶は、ただの記録となり、
あなたの“今”に力を持って影響を与える存在ではなくなります。
● ワーク後の内省(ノートワーク)
- 映像を巻き戻した後、どんな感覚の変化があったか?
- その出来事が、今となってはどんな意味を持つように感じるか?
- この記憶とどう付き合っていきたいか?
● 注意点
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このワークは、ある程度時間が経った出来事や、記憶として振り返る準備が整っている体験に向いています。受けて間もないショックな体験や、今まさにトラウマの渦中にいる場合には、このワークは適していません。そのような場合は、まず心身を落ち着けるケアやサポートを優先してください。十分に安心できる状態になってから、改めて取り組むことをおすすめします。
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記憶が強すぎてつらい場合は、必ず途中で中止して深呼吸しましょう。
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涙が出てきても大丈夫。癒しが起きているサインです。
- 最後は必ず“今の自分の空間”に戻るイメージで、グラウンディングしてください。
必要に応じて、スピリチュアルペイン症候群チェックリストと組み合わせて使うことで、
「今、自分がどんなパターンに陥っているか」に気づきながら、より深い変容に導かれます。